自分でやった方が早い病の原因について

「自分でやった方が早い病」と言うタイトルが面白かったので買ってみた。出来るサラリーマンによくある病気らしいです。

僕は別に出来るサラリーマンではないんですが、確かにこういう風に思えることがよくあります。そして結局時間がかかって、あーもう!と言う感じに日々なるのです。その原理と解消法、そもそもの問題について思ったことを書いておきます。

病の2つのパターン

「自分の方がデキるから」と思うパターンと「お願いするのが下手」と言うパターン。自分の場合はどっちかと言うと後者の気がします。みんな忙しそうだしなぁ、自分でやれば時間ギリギリには間に合うからやっちゃおう…と言う感じでよく思ってます。(ました?)

どちらのパターンでもいいんですけど、この状態だとそのうち周りから人がいなくなりますよ、と言うのがこの本の言ってること。

自分が好きだとそうなるらしい

この病気の人はみんな「自分大好き人間」らしいです。

承認欲求や自己顕示欲や、そういうものを満たすために「自分でやる」ことをあえて選んでしまっていると言う見方は、納得感があります。それよりも他者も含めて何か出来るようになること、他者が出来るようになること自体に喜びを感じられることの方が、確かに世界は良くなると思うし上等でしょうね。

授人以魚 不如授人以漁

老子の言葉。飢えてる人に魚をあげれば1日は食べられるけど、漁の仕方を教えてあげればずっと食べていけますよ、と言う話。

自分がその環境で優秀なリーダーになれる前提で考えると、「自分でやった方が早い」と思って自分だけでやっているうちは、他の人は魚しか手にすることは無いのかもしれない。一人で穫れる魚だけで全員が生きていけるうちはいいけど、もっと大きな魚を穫るべき時に、自分一人だとクジラとかは到底穫れないし、そういうことだと思います。

自分が偉くなったときのために

ちなみに僕はまだまだぺーぺーです。

8年前のブログを見返すと「人を引っ張っていくような立場になるためには、ビジョンと行動力と、あとはカリスマが必要だ」と言うようなことを、自分は書いていたようです。はずかしい!

まぁでも、強烈なカリスマ性があればそれでもいいと思うんですが、普通はその代わりに「うまく人にやってもらう力」が必要だと思います。それは上のたとえで言うと「漁の仕方を教える」なのかもしれないし、「漁をしたい!」と思える人を増やす方法かもしれないし、「みんなでおっきい魚とって食べたら超おいしそうじゃね?」と言う空気の醸成なのかもしれない。

何か大きなことを達成したい時に必要なのは、やっぱり必要なのは自分自身の中の「何かをしたい」と言う強烈な意思と、それを実現するために人を巻き込んでいく力、の2つに集約されるんだろうなと、改めて思ったのでありました。自分でやった方が早いわー今日も徹夜したわーこれで3日連続だわーとかミサワ的に思ってる場合じゃない。


ちなみによく見ると元リクルートの人の本だった…。なんかそんな空気は感じてたんだけど、この会社の人は世代が変わってもみんな同じだなぁ。その辺が「遺伝子」なのかもね。

「自分でやった方が早い病」の根本は、ひとこと「利己主義」ということになるのではないでしょうか。 - P.80

自分でやった方が早い病 (星海社新書)

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